ご挨拶

第52回研修航海
千葉 雅史実行委員会委員長

研修航海実行委員会 委員長
東海大学 理系教育センター 教授

千葉 雅史

きっと見つかる、未来と自分

 2022年度、研修航海が蘇りました。

 出港に至る迄の期間、極めて多数の関係者の方々にご協力いただき、献身的かつ誠心誠意ご協力下さったことに、この場を借りて心より御礼申し上げます。そしてその映えある第一歩を、研修団の皆さんと共に漕ぎ出せる喜びを噛み締めています。

 総長先生をはじめ諸先生方の言葉にあるように、研修航海は東海大学が世界に誇る唯一無二の教育プログラムです。他のどの機関の追随も許さない本学ならではの教育で、これまでに乗船した幾人もの先人達がその教育効果を実証してくれました。

 私事ながら、本学に奉職後に研修航海に携わるようになってはや4半世紀が過ぎようとしています。その間、研修学生が航海日数を重ねる毎に逞しく成長していく様、つまり人として心の豊かさを育み、友と共に醸成する協調性と絆などを目の当たりに拝見してきました。このような学生達のドラマのひとつひとつを挙げれば紙面が足りません。

 こうして脈々と紡いできた研修航海ですが、2019年度、地球的規模のパンデミックにより状況は一転しました。しかし私達はこの2年間でICTを基材としたオンラインツールを手に入れ、効率良い研修実施の術も身につけました。つまり、環境の変化に即応し、いかなる状況下にあっても永続的に研修航海を提供すべく信念と決意を持って荒波に立ち向かい、それに応えて果敢に挑戦してくれたのが研修学生の皆様方です。昨日より今日。今日よりも明日と、一人ひとりの小さな努力と頑張りが駆動力となって美しい研修団が完成します。さあ、君たちの番です。あなたが主役です。素晴らしい経験を積んで、次の世代へとバトンを繋いでください。

 遠隔-対面ブレンドで装いと体制も新たに、記念すべき再開の第1幕が上がります。北太平洋が諸君を歓迎してくれるでしょう。日本の隅々を、普段気づかぬ広大な日本の海域を、体験を通じて五感をフル活用してゆったり堪能してください。きっとそこに見つかるでしょう、あなたの未来。新しい自分。