出航直前
インタビュー

第53回海外研修航海
八木 英一郎

楽しむことを忘れず、
それぞれの「なにか」を見つける航海に

研修団長 八木 英一郎 教授

経営学部

―第53回海外研修航海のテーマ「行こう太平洋 きっとなにかがある」には、どのようなメッセージが込められていますか?

今回の航海は清水港を出港後、父島(東京都)、マジュロ(マーシャル諸島共和国)、ヤップ(ミクロネシア連邦)、宮古島(沖縄県)を巡り、清水港に帰港します。学生たちは航海中、これまでに見たことのない景色や知らない自分と出会うはずです。ただ、それぞれの成長につながる「なにか」が、どこにあるのか、いつ見つかるのかは人それぞれ。船内で見つかる人もいるでしょうし、見渡す限りに広がる水平線の先でかけがえのない財産を手にする人もいるでしょう。一つ言えることは、自ら行動をしなければ、何も起こらないということです。学生たちには、「研修航海に参加しよう」と意思を持った時点で、まず第一歩を踏み出しています。ぜひ航海中にも自ら行動し、自分なりの「なにか」を探し出してほしい。

―出港を間近に控えた2月18日から静岡市清水区で事前研修を行っています。研修学生たちの姿をどのようにご覧になっていますか?

しっかりとした学生ばかりで、皆が自主的に考えながらさまざまな研修に臨んでいます。一体感も生まれてきていて、頼もしさを感じています。一方、私は第38回海外研修航海では団役員の一人として参加しましたが、長い航海では船内外での小さなトラブルや予想できない事態が連続して起きる場面もありました。今回の航海でもそのような場面になった際には、学生たちにはぜひ一つひとつの課題と向き合い、解決を図ることで、自らのさらなる成長につなげてもらいたいと考えています。

―研修団としての目標や意気込みを教えてください。

まずは全員が安全に帰ってくることが最低限の目標です。その上で、33日間の航海を終えようとした時に、学生たちを含めた研修団全員が、「もう終わってしまう」「また行きたい」と思えるような航海にしたいですね。研修ですからもちろん「なにか」を学び、培うことこそ大切ですが、私個人としては“楽しむことを忘れずにいてほしい”と願っています。楽しみながら学びに臨むからこそ、人間的な成長につながります。かけがえのない友情を育み、一生忘れることのできない思い出をつくりながら、研修団一丸となって笑顔で清水港に戻ってきます。