研修内容

第53回海外研修航海

洋上講座

 洋上講座はさまざまな分野の話を聞くことによって、幅広い教養と基礎知識を身につけることを目的としています。望星丸士官および団役員が、自身の専門や人生経験、趣味や特技についてなど、色とりどりのテーマの講義を行います。これらの講義が、研修学生の将来の羅針盤になればと願っています。なお、第53回海外研修航海の事前研修(出港前)時に、ジョン・フリッツ駐日ミクロネシア連邦大使閣下 H.E.Mr. John FRITZ, Ambassador of the Federated States of Micronesia to Japan による特別講義を頂くことになりました。またとない機会ですので、ぜひ多くのことを学んでください。

講座No.氏名洋上講座題目講座要旨
1ジョン・フリッツ
(駐日ミクロネシア連邦大使)
東海大学第53 回海外研修航海 特別講義今航海でミクロネシア連邦(FSM)ヤップ州への寄港が予定されていることから、FSMのご紹介に加えて、日本との関係性や歴史的背景、そして現在のFSMが抱える課題や将来展望など、多岐にわたるホットな話題をご提供下さる予定です。
2上河内信義
(船長)
海、船とともに自身の生い立ち・略歴、海保・水先人・望星丸での船乗り経験を紹介することにより、海、船への親しみを持っていただき、海上安全についての知識・理解を深める。また、これらの経験により得た教訓等についてお伝えし、今後の参考としていただく。
3菅野正隆
(一等航海士)
私の道航海士とはどんな仕事か、この仕事の内容とこの道を選んだ経緯をお話しします。
4岩本芳明
(機関長)
船の機関について望星丸の機関やプロペラの仕組み、機関部乗組員の仕事、実際の修理、整備について講義する。
5八木英一郎意思決定の考え方意思決定という言葉はいろいろな場面で用いられますが、ここでは身近な事柄を例にとって意思決定の基本的な考え方をみていきます。
6笹川昇酒飲みの体質と遺伝子の話ヒトも生物のひとつなので、遺伝の法則に従います。大人になれば酒を飲む機会もあるわけですが、酒を飲んですぐに酔うか、酒に強い体質かどうかというのは、遺伝の法則に従っています。でも実は遺伝の法則を勉強したことがある人でも、ヒトの酒飲み体質と遺伝の関係を正確に説明するのは難しいようです。仕組みを知ってしまえば『なぁんだ、そんなことか』と思えるのですが、私の説明で実際に皆さんがそう思ってくれるかどうかは分かりません。そんなわけで、飲み会のうんちく話としては使えそうな、でも揺れる船の中ではどうでも良いような、遺伝に関する理屈っぽい話をしようと思います。
7鈴木大樹研修後悔にしない体調管理今回の寄港地である2022 年のマーシャル諸島でのCOVID19流行、2008年のミクロネシアヤップでのジカ熱流行を交えて船内船外で気をつけていただきたい手指消毒や衛生管理についてお話しします。COVID19では人種間での重症化死亡率に大きな差が出ましたし、沈静化するまで国境閉鎖するなどの隔離対応を行いました。ジカ熱は他疾患との特徴の違いから希少疾患の診断に至りました。海外では、日本では一般的でない疾患や医療アクセスへの困難さがありみなさんと共有したいです。
8長泰則日本での心臓移植の現状と課題みなさんは心臓の左室形成術ってどんな手術か知っていますか? 今日、ここ東海大学医学部付属病院は日本でも有数の左室形成術を行う施設の1つです。左室形成術の適応は、本来適応外であった特発性拡張型心筋症にも拡がりつつあり、一部の施設では多くの症例数と良好な治療成績が報告されています。しかし、拡張型心筋症に対して確立された治療法は心臓移植しかありません。皆さんもご存知とは思いますが、日本ではドナー不足の中、各方面の方々の努力により2010年に移植法が改正され、まだまだ希少ではありますが心臓移植は増えつつあります。また、移植への橋渡し(ブリッジ)として用いられてきた植え込み型人工心臓が日本でも急速に普及しつつあります。冠動脈バイバス術、左室形成術、僧帽弁手術、という非移植手術から植え込み型人工心臓や心臓移植といった移植治療まで、さまざまな手術を行い、いかに患者さんにとってよりよい治療を選択していくか検証を行なう必要があります。この講座では、このような日本の現状と課題についてお話しします。
9山口愛救急の現場から(医療システムや救急車の適正利用について)新型コロナが5類へと変更され医療現場の対応も大きく変化しました。しかし、救急車の利用状況、活動状況の変化はあまり見られていません。なぜ、そのような状況が起きているのか?救急車ってどう呼べばよいのか?いくつかの事例を元に皆さんと「救急の時どうすればよいのか?」考えたいと思います。
10藤川知栄美星の光はなぜ見える?地球からとてつもなく遠く離れた宇宙空間で光っている星を私たちは見ることができます。それはとても不思議なことなのです。何が、と思われるでしょう。一緒に考えてみませんか。
11三沢大樹日本における音楽教育の歩み日本には固有の豊かな伝統音楽がありますが、近代化以降の公教育(学校教育)では、基本的に西洋音楽を中心とする教育が行われてきました。その始まりは、「学制」(1872年頒布)の中で〈唱歌〉という教科目が設かれたことによります。このように、歌唱活動を出発点とする学校音楽教育ですが、西洋音楽が全く根付いていなかった当時の日本では、その教材作りから苦労を強いられることになります。本講義では、現在でも共通教材として扱われる唱歌などを中心に、その創作の背景などを、実演を交えながら紹介する予定です。
12清水宗茂マイクロプラスチックについて暮らしが便利になる一方で、プラスチックから作られる「マイクロプラスチック」は環境だけでなく、私たちの健康にも影響を及ぼす存在になりつつあります。海水や魚類等の消化管だけではなく、食品にも存在することが明らかになってきたマイクロプラスチックについて、考える機会になればと思います。
13稲永敏明タマゴの話みなさん、鶏卵、つまりタマゴは好きですか?
この講座では、みなさんが口にしているタマゴがどのように生産されているのか? についてお話しします。みなさんがこの時間をきっかけに、肉や牛乳を含めた畜産物に対して、よりよく向き合ってもらえたらと思います。
14池谷美衣子「経験から学ぶ」とは:成人教育学・超入門「海外研修航海を通じて、いろいろな経験から学びたい」。団員・団役員の共通の思いだと思います。でもちょっと待ってください。なぜ、経験が学びにつながるのか。一体何を学んでいるのか。授業での学びとはどう違うのか。経験をすればするほど、私たちは学んでいるのか。実は、「経験から学ぶ」のは大人の学び方の特徴とされます。成人教育学の世界を通して、海外研修航海での「経験」の意義をともに考えてみたいと思います。
15Devitte, Wayne DavidMaking Friends with Non-Japanese SpeakersMaking friends, or developing strong social networks can be challenging. This offshore course will discuss some of the problems Japanese speakers have making friends with non-Japanese speakers and present some ideas about how to better develop intercultural friendships.
16宮西宏明プロジェクター・モニターの正しい映し方~PC とプロジェクター・モニターとの関係~皆さんも何気なく使用している、TVやプロジェクターに映像・音声を出すために使用している「HDMI ケーブル」ですが、出力機器(PC やゲーム機等)との相性があるって知っていますか?正しく映像・音声を出すための紹介をします。今後控えるプレゼンテーションや発表会に備えて映像出力ケーブルの特徴を知っておきましょう!!
17松島佑介海外研修航海の体験を就職活動に活かすには就職活動で聞かれることが多い「学生時代に力を入れたこと」(通称: ガクチカ)。海外研修航海の体験をガクチカに使う場合の作成ステップや高評価を得るポイント、NG パターン、WEB エントリーシートで必要となることが多い就職活動用の写真の撮り方をレクチャーします。(札幌キャンパスキャリア就職センター監修)
18黒澤純夏私が大学職員として学んできたこと大学職員ってどんなことをしているの?私が担当している会計業務を中心に静岡キャンパス内の業務を紹介します。また、最近よく耳にする「インボイス制度」についても一緒に学びましょう。
講座No.1ジョン・フリッツ
(駐日ミクロネシア連邦大使)
東海大学第53 回海外研修航海 特別講義
講座No.2上河内信義
(船長)
海、船とともに自身の生い立ち・略歴、海保・水先人・望星丸での船乗り経験を紹介することにより、海、船への親しみを持っていただき、海上安全についての知識・理解を深める。また、これらの経験により得た教訓等についてお伝えし、今後の参考としていただく。
講座No.3菅野正隆
(一等航海士)
私の道航海士とはどんな仕事か、この仕事の内容とこの道を選んだ経緯をお話しします。
講座No.4岩本芳明
(機関長)
船の機関について望星丸の機関やプロペラの仕組み、機関部乗組員の仕事、実際の修理、整備について講義する。
講座No.5八木英一郎意思決定の考え方意思決定という言葉はいろいろな場面で用いられますが、ここでは身近な事柄を例にとって意思決定の基本的な考え方をみていきます。
講座No.6笹川昇酒飲みの体質と遺伝子の話ヒトも生物のひとつなので、遺伝の法則に従います。大人になれば酒を飲む機会もあるわけですが、酒を飲んですぐに酔うか、酒に強い体質かどうかというのは、遺伝の法則に従っています。でも実は遺伝の法則を勉強したことがある人でも、ヒトの酒飲み体質と遺伝の関係を正確に説明するのは難しいようです。仕組みを知ってしまえば『なぁんだ、そんなことか』と思えるのですが、私の説明で実際に皆さんがそう思ってくれるかどうかは分かりません。そんなわけで、飲み会のうんちく話としては使えそうな、でも揺れる船の中ではどうでも良いような、遺伝に関する理屈っぽい話をしようと思います。
講座No.7鈴木大樹研修後悔にしない体調管理今回の寄港地である2022 年のマーシャル諸島でのCOVID19流行、2008年のミクロネシアヤップでのジカ熱流行を交えて船内船外で気をつけていただきたい手指消毒や衛生管理についてお話しします。COVID19では人種間での重症化死亡率に大きな差が出ましたし、沈静化するまで国境閉鎖するなどの隔離対応を行いました。ジカ熱は他疾患との特徴の違いから希少疾患の診断に至りました。海外では、日本では一般的でない疾患や医療アクセスへの困難さがありみなさんと共有したいです。
講座No.8長泰則日本での心臓移植の現状と課題みなさんは心臓の左室形成術ってどんな手術か知っていますか? 今日、ここ東海大学医学部付属病院は日本でも有数の左室形成術を行う施設の1つです。左室形成術の適応は、本来適応外であった特発性拡張型心筋症にも拡がりつつあり、一部の施設では多くの症例数と良好な治療成績が報告されています。しかし、拡張型心筋症に対して確立された治療法は心臓移植しかありません。皆さんもご存知とは思いますが、日本ではドナー不足の中、各方面の方々の努力により2010年に移植法が改正され、まだまだ希少ではありますが心臓移植は増えつつあります。また、移植への橋渡し(ブリッジ)として用いられてきた植え込み型人工心臓が日本でも急速に普及しつつあります。冠動脈バイバス術、左室形成術、僧帽弁手術、という非移植手術から植え込み型人工心臓や心臓移植といった移植治療まで、さまざまな手術を行い、いかに患者さんにとってよりよい治療を選択していくか検証を行なう必要があります。この講座では、このような日本の現状と課題についてお話しします。
講座No.9山口愛救急の現場から(医療システムや救急車の適正利用について)新型コロナが5類へと変更され医療現場の対応も大きく変化しました。しかし、救急車の利用状況、活動状況の変化はあまり見られていません。なぜ、そのような状況が起きているのか?救急車ってどう呼べばよいのか?いくつかの事例を元に皆さんと「救急の時どうすればよいのか?」考えたいと思います。
講座No.10藤川知栄美星の光はなぜ見える?地球からとてつもなく遠く離れた宇宙空間で光っている星を私たちは見ることができます。それはとても不思議なことなのです。何が、と思われるでしょう。一緒に考えてみませんか。
講座No.11三沢大樹日本における音楽教育の歩み日本には固有の豊かな伝統音楽がありますが、近代化以降の公教育(学校教育)では、基本的に西洋音楽を中心とする教育が行われてきました。その始まりは、「学制」(1872年頒布)の中で〈唱歌〉という教科目が設かれたことによります。このように、歌唱活動を出発点とする学校音楽教育ですが、西洋音楽が全く根付いていなかった当時の日本では、その教材作りから苦労を強いられることになります。本講義では、現在でも共通教材として扱われる唱歌などを中心に、その創作の背景などを、実演を交えながら紹介する予定です。
講座No.12清水宗茂マイクロプラスチックについて暮らしが便利になる一方で、プラスチックから作られる「マイクロプラスチック」は環境だけでなく、私たちの健康にも影響を及ぼす存在になりつつあります。海水や魚類等の消化管だけではなく、食品にも存在することが明らかになってきたマイクロプラスチックについて、考える機会になればと思います。
講座No.13稲永敏明タマゴの話みなさん、鶏卵、つまりタマゴは好きですか?
この講座では、みなさんが口にしているタマゴがどのように生産されているのか? についてお話しします。みなさんがこの時間をきっかけに、肉や牛乳を含めた畜産物に対して、よりよく向き合ってもらえたらと思います。
講座No.14池谷美衣子「経験から学ぶ」とは:成人教育学・超入門「海外研修航海を通じて、いろいろな経験から学びたい」。団員・団役員の共通の思いだと思います。でもちょっと待ってください。なぜ、経験が学びにつながるのか。一体何を学んでいるのか。授業での学びとはどう違うのか。経験をすればするほど、私たちは学んでいるのか。実は、「経験から学ぶ」のは大人の学び方の特徴とされます。成人教育学の世界を通して、海外研修航海での「経験」の意義をともに考えてみたいと思います。
講座No.15Devitte, Wayne DavidMaking Friends with Non-Japanese SpeakersMaking friends, or developing strong social networks can be challenging. This offshore course will discuss some of the problems Japanese speakers have making friends with non-Japanese speakers and present some ideas about how to better develop intercultural friendships.
講座No.16宮西宏明プロジェクター・モニターの正しい映し方~PC とプロジェクター・モニターとの関係~皆さんも何気なく使用している、TVやプロジェクターに映像・音声を出すために使用している「HDMI ケーブル」ですが、出力機器(PC やゲーム機等)との相性があるって知っていますか?正しく映像・音声を出すための紹介をします。今後控えるプレゼンテーションや発表会に備えて映像出力ケーブルの特徴を知っておきましょう!!
講座No.17松島佑介海外研修航海の体験を就職活動に活かすには就職活動で聞かれることが多い「学生時代に力を入れたこと」(通称: ガクチカ)。海外研修航海の体験をガクチカに使う場合の作成ステップや高評価を得るポイント、NG パターン、WEB エントリーシートで必要となることが多い就職活動用の写真の撮り方をレクチャーします。(札幌キャンパスキャリア就職センター監修)
18黒澤純夏私が大学職員として学んできたこと大学職員ってどんなことをしているの?私が担当している会計業務を中心に静岡キャンパス内の業務を紹介します。また、最近よく耳にする「インボイス制度」についても一緒に学びましょう。