【団役員コメント:山口 愛】
昨日ヤップを出港し再び船が揺れています。いよいよ日本への入国を控えて入国カードの記載や免税品の確認などを行いました。明日は洋上卒業式です。建学の歌を練習し、4年生を華々しく送り出すための準備や書道クラブによる式次第の作成など気合いが入っています。みんなの息抜きは、後部甲板での運動ですが、今日は司厨さんや船員さんたちと一緒に縄跳びする姿など学生同士だけでなく、乗組員さんたちとも仲良くなっています。残すところあと9日!!日本が待ち遠しいような、帰りたくないような…。
【生活班コメント】
比留川 和秀
本研修33日間の研修航海も折り返しを過ぎ予定されていた4つの寄港地も最後の宮古島を残すところとなりました。
これまでの寄港地は、父島の戦跡巡り、マジュロの博物館見学とCMIでのシンポジウム、ヤップの文化交流と戦跡ツアーなど文化や歴史に触れることが多く自らの知識を増やす機会となりました。特にヤップの文化交流では、伝統的な工法で釘を一切使わずに建てられた建物を見ることができました。島で採れる木や葉、繊維を編んで作る紐などを利用して建てられた建築物は、屋根の葺き替えや床の張替えなどを簡略化して、機械の無い時代に人の手で補修し長く住めるように工夫がされているように思えました。日本の伝統建築でも釘を使わずに建てることでばらして移築できたり、一部分の修復をできるようにしたりするものがあり似たように感じました。伝統的な工法を学ぶことでデザインをする際に昔から親しまれているものに近い形で新しいものをデザインできるようになれば良いと思います。
最後の寄港地である宮古島では、ビーチクリーニングと選択研修のシギラ温泉訪問が予定されています。ビーチクリーニングで海洋保全活動を学び、シギラ温泉で航海の疲れを取り、残り数日となる研修航海へ備えるようにしたいと思います。
内田 開土
前回の日誌から今日までの間にマジュロ、ヤップを巡ってきました。マジュロでは海洋の自然について仲間とともに分かち合い、CMIで現地の学生と異文化について意見を共有し交流を深めました。ヤップでは石貨やゼロ戦跡といった歴史あるものを観察したり、豊かな自然や海等の周りの環境を堪能したり、ヤップ伝統のローカルフードやダンスといったエンターテインメントをじっくり味わうことができました。英語でコミュニケーションをとるのに苦戦したことがその中でいくつもありましたが、助けを借りてその壁を乗り越えることができてよかったと感じています。
大野 海翔
マジュロでは地形学のコースで片道1時間バスで移動しながらマジュロの端まで、外の景色や建物を見てまわりマジュロの海を存分に感じました。シンポジウムでは学校の紹介をしてもらい、医療部屋がとても綺麗でした。その後に、CMIの学生と交流会がありました。CMIの学生と英語で話し合うのが難しかったのですが、単語を言えれば伝わることが分かり貴重な体験ができました。ヤップでは久しぶりに山登りをしてとても過酷でしたが景色がとても綺麗でした。ヘルキャットや零戦、石貨を細かい所まで見ることができてよかったです。そして、ヤップの若者に伝統の踊りを見せて頂く機会がありました。久しぶりに歩いてとても疲れましたが、充実した日を過ごせました。
今日は昨日の疲れで寝ていました。残りは9日ですが、まだ宮古島が残っています。残りの船内生活と宮古島を存分に楽しみたいと思います。
橘 礼人
前回から13日経ちその間にマジュロとヤップに寄港しました。マジュロは透明度が非常に高い海で、エネモネ島では3月上旬なのに泳げたり熱帯の魚を見ることができました。また、CMIの学生と交流した際には自分の英語力の無さを実感しました。ただ、スーパーや交流会の時に英語で話しましたが、文法が適当でも単語を連ねるだけで伝わったので単語だけでも覚えようと思いました。
ヤップでは現地の文化体験をしました。初めてココナッツを直飲みしましたが自分には合わないと思いました(笑)。翌日には、零戦、ヘルキャットを見ました。相当錆びて朽ちていましたが、約80年前にこれに乗って戦争していたんだと実感しました。
4日後には宮古島に着き久しぶりの日本です。宮古島でも良い景色を見たいと思います。
亀田 明夫
昨日、ヤップ島を出港したばかりなので船の揺れが強かったですが、これまでの生活で船酔いに慣れ、ほとんどの人は元気に過ごしていました。私は班員と食堂で、ヤップ島で購入したお菓子を食べながらカードゲームをして楽しい時間を過ごしました。
明日には洋上卒業式があり、私にとって大きな行事です。前までは普通に卒業式を迎えて大学生時代の終わりを締めくくるのだと思っていたのですが、まさか海の上で卒業するとは思ってませんでした。この経験が直接何かに影響するかは分かりませんが、思い出として大切に心にとどめておきたいです。
あっという間に時間が過ぎ、研修も残り9日となりました。残りの研修も全力で楽しみたいと思います。
宮崎 崇紀
このウェブ専用の日誌を書いてる日は3月15日、今日は時刻改定が行われる日です。時刻改定は船内時刻と目的地の時刻を統一するために航海中にたびたび行われてきました。今回でいうと船内時刻21:00を20:30とすることで、東京よりも1時間早い状態から30分早い状態に変えようとしています。自分の感覚としては、1日の長さ+30分という感じで何だか得をした気分になります。まぁ日本からマジュロ島に進んでいるときに何回が「30分」を奪われ、マジュロ島からヤップ島、ヤップ島から日本に戻るときに奪われた「30分」を返してもらっているからプラス・マイナスゼロなのですが、、、そこは深く考えないでおきます。
しかし、この時間が増える、減るというものは何度体験しても不思議です。30分増えるのは就寝時間が少し先延ばしになって嬉しいのですが、逆に30分減って乾燥機の時間が間に合わなくなるということも以前にありました。この「船だからこそ」を経験している時が最も有意義に過ごせてると感じます。
…とか書いてたらだんだん船酔いしてきました。こういう環境だと一点に集中する書き物作業やパソコン作業がとても酔いやすいです。ちょっと早いけど横になって休みます。
石川 瑛章
昨日、ヤップ島コロニアを出港し再び海原に出ました。父島、マジュロ、ヤップと巡ってきましたが、今日より日本に向け北上することになります。
ヤップでは現地の伝統文化や第二次大戦の戦跡に触れることができました。現地の人は昔から芋を主食にしていた様で様々な種類の芋を試食する機会がありました。また、戦跡の一つに撃墜された零戦とF6Fがあったのですが、残骸だからこそ両機の骨格等内部の構造を見比べる事ができてとても面白かったです。船内では明日の洋上卒業式に向けて準備に励んでいます。研修航海もあっという間に残り9日になってしまいました。3日後には最後の寄港地の宮古島に着きます。国内とはいえ、本土とはかなり文化が違うと思うのでとても楽しみにしています。