研修内容

第50回海外研修航海

研修団の危機管理

 研修団として臨む危機管理は、団長を総責任者として組織された団体として行動することにあります。従って、組織における個人の役割と責任の自覚が非常に重要です。また、研修団としては、安全に対する意識を高め、いざという時のために救命の手当て(BLS)ができるように、航海開始後の早い時期に講習を行います。船上や外国での活動において健康であることが危機管理の大前提となります。

1.健康面から見た、研修航海の特性

航海中は、生活面での環境の変化がもっとも著しくなります。限られた空間での集団生活になるため、過度なストレスが発生しやすく、大病を煩わないためにも、自己管理が重要です。

2.航海中に注意するべき疾患

船酔い、感冒(上気道感染)、インフルエンザ、急性胃腸炎、ノロウィルス(非細菌性急性胃腸炎)、日焼け、電気性眼炎、熱中症、怪我(転倒・頭部打撲・骨折、サンゴによる負傷、犬にかまれる(狂犬病))

3.寄港地に多い病気

コレラ、赤痢、デング熱、マラリア、肝炎 など
不衛生な管理による刺身・水・氷を摂取する事で、食中毒を発症するため、特に寄港地などでの食事時には加熱食品を選ぶなど、自分で注意する事が必要です。

4.衛生管理

船内で様々な感染性の疾患が流行しないように、食事前のうがいや、手洗い(アルコール擦式消毒含む)、咳エチケット(咳込むときにティッシュで口と鼻を押さえ、ティッシュを捨てる)、室内・寝具清掃などを行います。

5.出発前の準備

常用薬の準備(持病の薬、風邪薬、痛み止め、下剤、咳止め、喘息薬など)
その他必要な薬品(酔い止め、鎮痛剤、風邪薬、含嗽液、胃薬、整腸剤など)
日焼け止め、日焼け後の肌を保湿するもの
虫よけスプレー、かゆみ止め
目薬
マスク、除菌ティッシュ、消臭・抗菌スプレー
予防接種や常備薬の準備、虫歯の治療
トップへ