ご挨拶
東海大学 学長
海外研修航海実行委員会 委員長
山田 清志
歴史を踏まえ、歴史を作る
第51回研修航海に応募され、みごと選考に合格された研修学生の皆様、本当におめでとうございます。皆さんの向学心と挑戦意欲に敬意を表すとともに、心から歓迎申し上げます。
海外研修航海は昨年50回目の航海を終えました。そして今回、次の半世紀に向けて新たなステップを皆さんとともに積み上げます。そのような大切な航海にふさわしい、エネルギー漲るアジアの国々を巡る航路を計画しました。マレーシア、タイ王国、ベトナム社会主義共和国、そして台湾と聞くと、空路で容易に訪問できると思われがちですが、わずか1度の航海で言語も文化も異なるアジア地域を歴訪するこの貴重な機会を通じて、体験的に学んでください。
アジアの国々と我が国とは、歴史的にも経済的にも大変重要な関係にあることは皆さんもよくご存じの通りです。これは、本学にとっても同じで、本学はアジア地域にある大学 と数多くの協定を結んでいます。もちろん今回の寄港地にも協定大学はあり、現地の同世代の若者達と交流していただく機会を設けるつもりです。
さてここで、皆さんの入学時を思い出してください。学長として私は英語で式辞を述べさせていただきました。それは、グローバル社会で活躍する際のツールとしての語学は、もはや特別なものではないと実感していただきたいからです。歴史を学び先人の足跡を辿って自ら検証し考えることは、皆さんの確固たる人生観を育て、その過去の歴史に思いを馳せることでしょう。自国を見つめなおし、その素晴らしさを認識することで国際感覚に磨きがかかるはずです。
全行程38日間の研修航海は、陸では学べない、日本国内だけでは学べない“ 何か“ があります。世界を見回しても本学でしかできないこの海外研修航海は、皆さんに様々な学習機会を提供します。この機会を積極的に活用し、たくさんの貴重な経験を積んでいただきたいと願っています。
さあ、参加される皆さんの様々な期待と夢をのせて、望星丸は出帆いたします。健康と安全にはくれぐれも注意して、大海原に漕ぎ出してください。大学は君たちを全力で応援します。