記念文集

第51回海外研修航海

■団役員からのメッセージ

  • 【団長】

    立原 繁教授

    Tachihara Shigeru

    立原 繁
    所属

    観光学部/ 観光学科

    未来への道へ
       第51 回海外研修航海のテーマは、青春「51」SHIP~Voyage Together Beyond Our World~でした。まことに残念ながら本研修は実現することは出来ませんでしたが、このテーマは「我々の新世界へ」、皆さんたちがこれから進むべき道への指針の把握でした。
       三保研修館での事前研修時に、立原は「この航海で自分自身を見つめ直し、未来への指針を築いてほしい。」と訴えました。現在、新型コロナウィルスの影響で様々な経済活動が止まっています。この状況に耐え、ここから未来へ繋げる思想の構築をすべき時期でもあります。
       「未来への道」を模索し、本研修を実現できなかった悔しさ、この様々な思いを持ち続けていただき、未来への道を切り開いて行ってください。皆さんの志は、君たちの心の中で、そしてこれからの東海大学海外研修航海の研修団の仲間が受け継いで実現されて行くことでしょう。
       皆さんは、皆さんを愛する人に見つめられ、支えられています。
       皆さんのこれからが幸多いことを心から祈念し、ご活躍を期待いたします。

  • 【副団長】

    吉原 さちえ准教授

    Yoshihara Sachie

    吉原 さちえ
    所属

    体育学部/ スポーツ・レジャーマネジメント学科

    経験が拓く道、さあ歩もう、未来に向かって
       『海外研修航海』とは何か、改めて考えました。
       私自身は7年前に第43回海外研修航海の団役員として望星丸に乗船し、南太平洋航路を巡る41日間の研修を経験しました。すべてが初めてのことばかりでしたが、どの経験も、大きな財産です。それはなぜか。その時の最大限の努力を惜しまず、最適解を目指して考え抜き、全力を尽くしたからです。
       第51回海外研修航海では、研修団の一員として「何ができるか、何を大事にすればよいか。」を模索し、日々を重ねてきました。そこで最も大切にしたことは、できるだけ多くの時間と情報を仲間と共有することです。これは一人の力ではできません。お互いの信頼関係を少しずつ築きあげるために、どのようにコミュニケーションをとっていけばよいか、考え悩み、試行錯誤を繰り返しました。年齢に関係なく、人間関係を築く過程において、良い時もあれば、すれ違いや誤解が生まれる時もあります。その際、投げやりにするのではなく、相手の立場に立って考え、思いやり、認め合い、支え合うことで、新たな強い絆が生まれます。歩み続ける道は、決して順風満帆ではありません。一つ一つの壁を丁寧に 乗り越えること、その経験が自身の絶え間ない成長につながるはずです。
       海外研修航海は半世紀の歴史を積み重ねています。第51回は更なる半世紀へと続く一歩でした。今回の研修団は、改めて海外研修航海の意義や自然界に生きる人間について、人間社会における個人の自由と責任を問いかけることを、身をもって知ったことではないでしょうか。この文章を書いている最中、身を粉にして、医療の最前線で、命を守るために最善を尽くしている方々、全ての生活維持の現場で、不安と恐怖に苛まれながら、使命感を持って立ちはだかっている方々がいます。そのほかにも多くの人が、歩み続ける道があると信じて、我慢したり、耐え忍んだり、踏ん張っている方々がいます。これらすべては何のためにあるのか、未来があるからです。
       すべての経験に、何一つ無駄なものはありません。ですが、経験にも質が伴います。ぜひ、経験の質を見抜く力と思考と判断を養い続けてください。未来に続く歩むべき道に向かって。

  • 【前半医師】

    森町 将司臨床助手

    Morimachi Masashi

    森町 将司
    所属

    医学部付属病院/ 診療部/ 消化器内科

    COVID-19の経過とこれから
       人類の歴史は感染症との戦いの歴史でもある。中世ヨーロッパでのペスト流行は3000万人、20世紀のスペインかぜでは4000万人におよぶ死者を出し、近年では西アフリカでのエボラウイルス、中南米でのジカウイルスが記憶に新しい。海外研修航海中止に対する思いは他の団員が書いてくれるだろう。数ヶ月前までは隣の国の話だったのに、まさか自分が前線に立つことになるなんて、当時想像さえしていなかった。私は、この激動の数ヶ月を忘れないように、COVID-19の経過を備忘録としてここに示したい。
       2019年12月31日中国の武漢で原因不明の肺炎が広がっていると、世界保健機関(WHO)が中国当局から報告を受ける。2020年1月7日原因がコロナウイルスの1種と判明。1月12日中国で初の死者を確認。1月13日中国以外(タイ)で初の感染を確認。1月16日国内初の感染を確認。1月20日ヒトからヒトへの感染が判明。1月31日WHOが緊急事態宣言。2月1日日本で指定感染症に指定。2月5日ダイヤモンド・プリンセス号で集団感染が判明。2月10日東海大学第51回海外研修航海中止が決定。2月11日WHOが病名をCOVID-19と命名。2月13日国内初の死者発生。その後も感染の勢いは収まらず、アジアからヨーロッパ・アメリカへと拡大。3月7日世界で感染者数が10万人を超える。3月11日WHOがパンデミック(世界的流行)相当との認識を示す。3月30日東京オリンピックの延期が正式決定。4月2日世界で感染者数が100万人を超える。4月7日国内で緊急事態宣言が発令される。4月15日世界で感染者数が200万人を超える。4月18日国内での感染者数が1万人を超える(ダイヤモンド・プリンセス号を除く)。そして、4月下旬の今現在も感染終息の兆しは見えない。
       COVID-19が今後どのような経過を辿るか様々な憶測があるが、予測は難しい。なぜなら人類が初めて直面する感染症であり、人類の行動パターンもこの数十年で大きく変わったからである。インターネットやSNSが普及した現在では、正確な情報だけではなく、誤った情報も急速に拡散されるリスクが増した。皆様には、どうか信頼できる情報源からの情報収集と冷静な判断をお願いしたい。

  • 【後半医師】

    本多 ゆみえ講師

    Honda Yumie

    本多 ゆみえ
    所属

    医学部/ 医学科/ 外科学系

    第51回海外研修航海
       予定通りにいかないことは時にある。落胆、疑問、怒り、悲しみ、いろいろな感情が湧き起こる。でも、その状況の中でできることをするしかないのである。OSEC51のみんなも今までに予定通りいかなかったことは何回か経験していると思う。その結果、別の新たな経験をして現在がある。
       今回、みんなと望星丸には乗れなかったが、普段、それ程考えることのなかったglobalizationを実感した。是非この数週間の気づきを大切にして将来に役立ててほしい。

  • 【前半看護職員】

    伊東 亜里沙看護師

    Ito Arisa

    伊東 亜里沙
    所属

    医学部付属東京病院/ 看護部

    第51回海外研修航海
       事前研修の2泊3日、日々の皆さんの変化を感じることができて、本研修を楽しみにしていたので中止となってしまい本当に残念です。日頃病院勤務の私にとって、学生のみなさんと過ごす時間は貴重な経験になりました。
       本研修は中止となってしまいましたが、皆さんが研修航海に参加しよう!と決断した勇気とチャレンジ精神は無駄にならないと思います。これからの未来にきっといい影響を与えてくれると信じています!!

  • 【後半看護職員】

    土屋 香織看護師

    Tsuchiya Kaori

    土屋 香織
    所属

    医学部付属東京病院/ 看護部

    第51回海外研修航海
       昨年末に事前研修で皆さんにお会いして以降、準備を重ね楽しみにしていただけに、今回本当に残念です。皆さん、「正しい手洗い方法」覚えていますか(^^)?
       今、日本の、また望星丸で行けなかったアジアの国々、さらには世界の多くの国の人々が大きな不安と困難な生活を強いられています。海外研修航海をきっかけに世界に向けた目で、この人々に思いを馳せ、今、私たちに出来ることを1つずつ実践していければ良いと思っています。
       またいつか会える日まで!

  • 【団役員】

    浅井 亜希講師

    Asai Aki

    浅井 亜希
    所属

    文化社会学部/ 北欧学科

    第51回海外研修航海によせて
       はじめに、第51回海外研修航海の団役員となり、団役員の先生方、研修学生、スタッフの方々と出会えたことを、とても感謝しています。実際に望星丸に乗って海外研修を行うことはかないませんでしたが、中止というのも大変な決断であったと思います。
       私たちの予想を超えて、新型コロナウィルスは世界中で拡大しています。ほんの少し前には想像もできなかった街中の様子、世界の状況でしょう。ヨーロッパでは地域統合のひとつの達成である、人の移動の自由が制限され、国境管理も行われています。自由に旅行をすることもできません。外出の際に、許可証を持参していなければならない都市もありますし、汗が飛ぶからという理由でジョギングが禁止された都市もあります。
       このような状況のなかで、私たちは互いを思いやり、連帯していかなければなりません。授業も遠隔授業となり、社会人になった皆さんは特に戸惑いも大きいと思います。これからも就職活動に大きな影響が出てくるでしょう。
       それでも、私たちが第51回の海外研修航海の中止は残念だ、という気持ちは消えることはありません。人生はこうやって、予想もつかない出来事や自分ではどうにもできない状況がたくさんあります。そのなかで、どう選択して、誰と生きるのかが問われていくのでしょう。幸いにして、私たちはインターネットやSNSを利用できる環境にあります。自分から発信しなくても、オンラインで繋がっています。ソーシャル・ディスタンシングは、距離を取ろうという意味で使われていますが、人間関係に距離を取ろうとするものではありません。これからも、皆さんと繋がっていけますように。またお会いしましょう。

  • 【団役員】

    和田 龍太講師

    Wada Ryuta

    和田 龍太
    所属

    教養学部/ 国際学科

    困難の時こそ前を向いて視野を広げたい
       私は相模高校2年次の1996年、望星丸での海外研修航海に参加した。当時、100人弱の付属高校生が、この年だけ特別に海外研修航海に参加できた。研修航海中、メキシコ西海岸にて望星丸に乗船し、パナマ運河を通過してジャマイカまで航海するという、生涯で二度とはない貴重な機会に恵まれた。
       私はこの経験をきっかけに、教養学部国際学科に進学して、在学中に本学協定校・英国エセックス大学に一年間留学した。大学院に進学後、大使館への赴任と民間企業勤務を経て、気が付いたら母校の教員になっていた。
       研修航海は私にとって、「人生の機会」を与えてくれた恩師のような存在である。したがって、団役員に選ばれた51回目では、研修学生たちが研修航海の経験を「人生の機会」にしてくれるように力を尽くしたい、と本気で思っていた。
       もっとも研修航海の中止は、残念という言葉では筆舌に尽くし難い。しかし、当たり前と思っていた教室での授業、会議、人との直接的な交流のすべてがもはや当たり前ではなくなった。東海大学だけでなく、世界の主要大学でも急遽、オンライン型教育に切り替えられた。大学や市街地から人が消え、世界が様変わりしたかと思う程である。
       困難の時こそ、研修学生たちや他の団役員と同様、私もまた前を向いて進む所存である。限られた空間の中で、オンライン授業を通じて学生たちと共に学問の醍醐味を共有したい。また、様々な専門書や教養書に目を通し、自らの視野を一層広げるとともに、何ができるのかを科学的に考え、行動に移していきたい。
       困難が過ぎ去った暁には、再び団役員として海外研修航海に参加し、研修学生の力になりたい。そして、51回目の団役員や研修学生たちと再会したい。その時が来るまでの間、与えられた責務を前向きに全うしつつ、知力と精神力を存分にたくわえておきたい。

  • 【団役員】

    慎 祥揆准教授

    Shin Sanggyu

    慎 祥揆
    所属

    情報理工学部/ コンピュータ応用工学科

    皆でまた行こう!
       38日間の旅が三日間の事前研修で終わってしまい、非常に残念なことになりました。小さいころを思い出すと、遠足会はその日も楽しいですが、遠足までを準備する間もワクワクで楽しかったなと思っています。皆さんとの3日間と今までの準備は、私にとっては本当に楽しい日々でした。ありがとう!
       短いですが皆さんは今回事前研修を通じて、同じ目標に向かっている仲間たちと一緒に仕事する喜び、それでも、自分の考えを伝える難しさ、新しい出会い、自分も知らなかった自分の姿、久しぶりの6時の起床、意外に長かった講義(笑)、ときに楽しく、ときに辛い経験だったと思います。
       今回は、共に深い関係を作る時間はありませんでしたが、すでに一緒に一歩を踏み出しています。すでにOne Team の仲間ですので、キャンパスであったらお声を掛けてください。
       こんな厳しいコロナの状況だからこそ、研修航海への残念な思いで留まず、皆さんが研修に向かった勇気を生かし、皆さんの純粋さや勇気、共に生きる力を見せられる場だと思います。
       私は、今回集まってくれた皆さんは特別な人だと思います。今後も同じだと思いますが、新しいことに挑戦する事は最も難しいことです。皆さんはすでに挑戦しただけではなく、何等かの形を作るために必死で頑張った方々です。この思い出が皆さんの今後の生き方に新たな事への挑戦の切っ掛けとなってほしいです。
       コロナに負けないよう、頑張りましょう!
       今までありがとうね! 今後もよろしくね!

  • 【団役員】

    松前 義治助教

    Matsumae Yoshiharu

    松前 義治
    所属

    工学部/ 応用化学科

    非日常の経験を自分の糧に
       第51回海外研修航海のテーマには「Beyond Our World」という言葉が入っています。各国での異文化交流や船内での特殊生活環境を通して、研修学生が非日常的な体験から自身の殻を破り、新たな価値観を築いてくれればと私は思っていました。残念なことに世界的な新型コロナウィルス禍によって本航海は中止になりました。本来であれば航海を終えて新たな気持ちで新学期を迎えるはずが、緊急事態宣言のもとに多くの学生が自宅で長期間過ごしていると思います。しかし、今の状況もある意味特殊な環境であり、貴重な経験と捉えて自身の糧にして欲しいと私は切に願っています。つらい状況の中、前向きな気持ちを持つことは簡単なことではないかもしれませんが、この特殊な数ヶ月間で知ったこと、学んだこと、感じたこと、気付いたことを大切にして、自身が歩む未来への道の一部としてください。
       再度機会があれば、団役員の役割を担う決意を私はしています。何よりも楽しみながら様々な学びや経験のできる研修航海を実現したいと考えています。新たな海外研修航海にて、今回の経験を活かして成長した皆さんと会える可能性を今からとても楽しみにしていますので、どうかお身体に気を付けてお過ごしください。学生の皆様のご健勝と益々のご活躍をお祈りいたします。

  • 【団役員】

    日比 慶久講師

    Hibi Yoshihisa

    日比 慶久
    所属

    現代教養センター

    明日へと紡ぐ今を生きる皆さんへ
       海外研修航海における、各国の異文化調査、船内活動におけるイベント準備、各自がそれぞれ楽しみにしていた事など、期待が高まった最中での初めての中止発表。連絡が届いた際の皆さんの気持ちを考えると本当に心が痛むと同時に、やるせない気持ちで一杯になったのが私自身の正直な気持ちでした。しかし日を追うごとに新型コロナウィルスによる人への感染情報や感染した場合の状況を鑑みると、今回の中止が英断であったことは間違いありません。海外研修航海から得られる経験はこれからの人生において大きな糧になることは間違いありません。しかしながら中止になってしまったからには何も無いと思うのが普通でしょう。けれども、本当にそうでしょうか。「物事には必ず理由があって起こる」とエドガーケイシーは言っています。必ず我々が成長するための意味を持っているということです。このような辛い状況に立ち向かい、次に進むためのステップを新しく踏み始めるということは、普通の学生生活を送っている中ではあまり経験することではありません。困難なことに立ち向かう力の一部を既に身に着けたのではないでしょうか。格好の良いことを言っているだけだと思う人もいるでしょう。物事は捉え方次第でプラスにもマイナスにもなります。マイナス思考に囚われてしまうと何も見えなくなってしまいます。では、いつもプラス思考でいるなんて無理だと思っていませんか? よく考えてみてください。皆さんの気持ちを決定しているのは自分自身の心であり、誰でもありません。その点をよく考えてみてください。必ず良いことが待っています。「でも船に乗りたかったなぁ。」と思う気持ちも十分理解できます。そこで皆さんに最後にお伝えしたいのは、諦めなければ必ず道は開けるということです。どんな些細なことであっても前に向いて一歩でも半歩でも踏み出せば必ず道は開き目標は達成できます。辛い今だからこそ一歩踏み出し、明日へつなげ、新しい目的に向かっていきましょう。

  • 【団役員】

    アシュクロフト
    ロバート ジョン講師

    Ashcroft Robert John

    アシュクロフト ロバート ジョン
    所属

    国際文化学部/ 国際コミュニケーション学科

    What do they of England know,
    who only England know?

       During my university undergraduate years, while still considering what to do with my future, I was talking to a close friend one morning over coffee. He was telling me about his sister, who had graduated the year before. She had taken a job as an English teacher in Krakow, Poland. Eastern Europe sounded so exotic; it felt like a million miles away. How exciting! - I thought. What better way to expand one’s horizons - living and working in a foreign country! So began my own adventure, which continues still now, twenty years later. Rudyard Kipling once famously asked, “What do they of England know, who only England know?”. These words are so true. Since leaving England as a young man, I have experienced life from outside my own country and culture. As a result, I understand my own country, and also myself, much better than I otherwise would. Just as the opportunity to go to Poland in 1999 was a chance for me to grow, the Bosei Maru Cruise is a chance for Tokai University students to grow. When I was invited to join the 51st Educational Cruise, I felt thrilled at being involved in such a superb educational project. I decided that I would expend my energy and enthusiasm to prepare to help students on board to get the most from their experience. In February, when the sad news finally came that the cruise had to be cancelled, it was very hard to accept. Since then I have found myself with many other responsibilities demanding my attention. But once the world returns to normal again, I hope to rejoin the cruise. I pray that this wonderful opportunity has not sailed past me, never to return.

  • 【団役員】

    髙栁 朋恵助教

    Takayanagi Tomoe

    高柳 朋恵
    所属

    医療技術短期大学/ 看護学科

    第51海外研修航海を通して思うこと
    89名の学生さんへ。
       皆さんはこの研修航海に様々な夢や理想を持ち、得られるであろう経験に期待をして応募をしてくれました。本研修が中止になったことで、今回はそれらが中途半端になってしまったかもしれません。しかし、この先も思い続けて行動をしていれば、それらは違った形であれ、きっと実現できると私は思います。この研修へのチャレンジ精神と、研修へ行けなかったことで得られた様々な経験が、自分を望む姿に変えるための原動力となることを願っています。

    5名の卒業生へ。
       卒業式の担当としても、研修団で皆さんをお祝いできなかったこと、洋上卒業式ができなかったことは本当に残念です。卒業式担当の学生さん達は、皆さんが喜んでくれるようにあれこれと悩み、準備を進めてくれていました。形として表現することはできませんでしたが、5人に対する思いがそこにはありました。多くの思いや応援があったことを、時々力として思い出しながら、新たな道を頑張って歩んで下さい。

    第51回団役員の皆様へ。
       6月の出会いから8か月間、色々ありましたね。体験乗船、テーマ決め、説明会の開催、面接、選考、洋上講座・寄港地調査・クラブ決め・行事の企画、しおり作成、事前研修、団用品の選別・準備、荷物の送り返し、解団式の企画などなど…。分野も年齢も性格も考え方もそれぞれ違う15名でしたが、「全員揃って無事に出港して、研修して、帰港する。」という目標を一つに、ハプニングを楽しみながら乗り越えてきました。一緒に笑い、怒り、悩み、落ち込み、様々な感情を共有した日々が懐かしいですね。このメンバーに選ばれ、皆さんと活動できたことは最高に幸せです。 

    最後に。
       第51回の研修団は、事務局をはじめこれまでの団役員や望星丸の方々など、他にも多くの方々の支えがあり活動することができました。研修航海に関わって下さった全ての方々と、出会えた全ての方々に感謝致します。本当にありがとうございました。

  • 【団役員】

    宮西 宏明一級技術員

    Miyanishi Hiroaki

    宮西 宏明
    所属

    教育支援センター/ 技術支援課

    協力しあい、お互いを尊重していく
       令和初の海外研修航海でしたが、新型コロナウィルス拡大感染のため中止となりました。
       国内はおろか全世界でウィルスが猛威を振るうまでに至ってしまいました。海外研修航海出発直前まで、誰がこんなことになると想像できたでしょうか? 研修出発直前に中止となり、非常に残念でなりませんでした。ですが、もし中止せず、このまま研修に行っていたらと考えると、今となってはこれでよかったと思います。
       私にとって海外研修航海は、大変大きなものに改めて気づかせてくれました。それは「協力しあい、お互いを尊重していく。」ということです。この当たり前と感じてしまうことを改めて実感させてくれました。
       最も再認識させてくれたのは、物品管理でした。航海に必要な物品を一人で把握するのは容易なことではありません。そして研修航海では何が起きるかわからないことも多く、何が必要かわからない部分も多くありました。
       そこで教職員、学生関係なくなるべくみんなで把握し、みんなで話し合い、何が必要なのかを模索しました。その時にすごくみんなの存在が心強くそして大きく感じました。そしてこの中で自分自身、いい経験ができてよかったと思いました。
       最後になりますが「新型コロナウィルス」という荒波は全世界の人たちが協力していかなければなりません。この事態を一秒でも早く収束できるよう「地球」という船の乗組員が一丸となって協力しあい、お互いを尊重してそれぞれの更なる「人生の航海」を続けていけるよう、全員で乗り越えて行ければよいと願います。

  • 【団役員】

    汐崎 伸子職員一級

    Shiosaki Nobuko

    汐崎 伸子
    所属

    教学部/ 代々木教学課

    星と花に込めた願い
       第51回海外研修航海のために作られた紺のポロシャツのデザインは、私が担当させていただきました。事前研修で団役員が着用していたピンクのパーカーも同じデザインです。皆さんが船上で着てくれる姿を想像しながら、デザインを考えました。

       左胸のエンブレムは東海大学校旗の十字をモチーフに、望星丸と星を配置しました。星の数は団役員の人数と同じ15。15名の団役員一人一人が、暗闇に光る星のように、第51回海外研修航海を無事に導けるように、との願いを込めました。

       背中には、望星丸の周りに、海外研修航海で寄港する各地の花をあしらいました。那覇のハイビスカス、バンコクのゴールデンシャワー、ダナンの蓮、コタキナバルのラフレシア、基隆の百日紅。花が貴ばれるのは平和な時代だからこそ。今回の寄港地の中には、かつて日本が植民地化した場所もあります。そうした歴史も踏まえて平和の尊さに思いを致し、友好を深める航海にしたいと思い、花を選びました。 

       今回、新型コロナウィルスの感染拡大により、海外研修航海の中止を余儀なくされたことは致し方がないことですが、せっかくのポロシャツを船上で着ることができなくなったことはもちろんのこと、何より、海外研修航海でさまざまな体験をすることができなくなったことは本当に残念に思っています。

       第51回海外研修航海の団役員になり、他の団役員、研修学生、事務局の皆さんとつながりが持てたことは私の財産です。今は、時折事前研修での写真を見て、皆さんの笑顔から元気をもらっています。団役員になったことも、中止になったことも、星と花に込めた願いを胸に、自分の成長の糧にしていきたいと思います。

       いつかまたお会いしましょう!

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