航海日誌
03/22(金)
【団役員コメント:廣瀬 慎美子】
昨日は本学で実施される唯一無二の行事である「洋上卒業式」とその後に「卒業生を送る会」が行われ、今日は朝6時半の点呼も、決められた研修もないフリーディでした。朝食、昼食も申告制で摂らなくても構わないことになっています。が、今日の昼食は「金曜日のカレー」でした。洋上で過ごす日々は日にちも曜日も感覚が薄れていきますが、カレーが出ると「あぁ今日は金曜日か」とその一週間を振り返るようになりました。船上で過ごす金曜日は今日が最後ですが、下船後も何となくカレーは金曜日に食べるもの、という認識になりそうです。ついでながら、船員さんの当直等の関係で船の夕食は16:30からなので、こちらも下船後しばらくの間は、夕方は空腹との戦いになりそうです。
今日の午後は自由参加のイベントが目白押しでした。研修学生によるGoPro(アクションカメラの一つ)の解説、団役員によるかき氷屋さんや、同じく団役員によるコーヒー講座と挽きたてコーヒー飲み比べ会(クッキー付き)、三等航海士によるロープワーク教室など、それぞれが他者と共有したい自分の特別なモノの提供を行い、皆で豊かな時間を過ごしました。
陸上だと卒業式の後は毎日研究室で顔を合わせていた学生たちが一気にいなくなり、「晴れ晴れとした寂しさ」がありますが、我々の航海はもう少しだけ続きます。夕食後にデッキに出てみると半袖では肌寒いほどでした。2月9日に日本を出て初めての感覚です。18時ごろの緯度は北緯22度(台湾南部と同じくらい)で船は熱帯域から亜熱帯域に入り、雲の形も変わって来ました。気温は24度で湿度も低く、「日本」を感じると共に旅の終わりを実感しています。この40日余は新たな出会い、不安、葛藤、感動、共感などいくつものフェーズを繰り返しながら過ごしてきました。情報量が多く、まだどんな旅で、何を得られたのか頭の中の整理がつかない状況ですが、この経験がいつか何かの役に立つ、そのときにまたこの研修航海の意味を理解できるのでしょう。研修航海OB・OGの方々が何年経っても集い、機会があれば船に乗船するのは、その後の人生の中で折に触れそれぞれの航海を思い出すことがあるからかもしれません。第50回研修航海も参加者皆にとってそのような「自身の未来につながる航海」であれば良いなと思いました。
【7班コメント:野口陽里 田村憧太 清水文稀 小森貴文 魚住諒 鈴木海士 高橋佳暉】
最後のフリーディは、日本に近づいてきて風が強くなり船がとても揺れる日でした。今日は学生企画の行事がたくさんありました。1つ目はカメラ講座です。それぞれの機種によって良し悪しが分かり、知らないことだらけなので興味深かったです。2つ目は石先生のコーヒー講座でした。コーヒーにはいろいろな評価があり、酸味、甘味、苦味、コクなど、それぞれを分類すると3,000種類くらいあるそうです。またコーヒーを1日2~4杯程度飲むと健康になるとの事でした。カフェインは興奮作用のみだと思っていたので感心しました。船上生活も残り僅かです。少ない日数を有意義に活用していきたいと思います。
7班集合写真
フリーデイ恒例の小林副団長によるかき氷屋さん
ポンペイのバナナに笑顔の学生
学生によるカメラ講座
石岩団役員によるコーヒー講座